「マイクロカプセル香害 ──柔軟剤・消臭剤による痛みと哀しみ」古庄弘枝(著)

出版社:ジャパンマシニスト社から2019年4月25日に発売されます。

さっそく予約しました!

ツイッターで「なぜ香りくらいでそんなに怒っているの?」などの書き込みを見かけます。

化学物質過敏症ではない人にとっては、たかが「香り」なのでしょうが、化学物質過敏症を発症してしまうと、そんなたかが「香り」の成分を吸う(曝露といいます)ことで、さまざまな体調不良に陥ります。

柔軟剤などのニオイは、タバコと違って目に見えないので避けようがないのです。日常生活で駅やコンビニなど、人とすれ違う場面が一日に何回もありますが、柔軟剤臭や香水のニオイを発している人がいるとたちまち具合いが悪くなります。

管理人は、最近人とすれ違うときに息を止めるようになってしまいました。柔軟剤や香水の成分に曝露した時の痛みや体調不良になることが恐怖だからです。

化学物質過敏症支援センターの情報によると、

化学物質過敏症の発症者数について、日本ではまだ調査例が少ないのですが、内山巌雄・京都大学大学院教授らは、成人を対象に行った調査から全国で約70万人と推計しています。子どもも含めれば100万人程度になりそうです。

化学物質過敏症支援センターのサイトから引用

また、環境省の報告書で、

本邦では、人口の約 7.5%がいわゆる化学物質過敏症対象者であるとする大規模な疫学調査が近年報告されている。

平成 27年度 環境中の微量な化学物質による健康影響に関する調査研究業務報告書
平成28年3月 学校法人 東海大学 (担当:総括研究者 東海大学医学部 坂部 貢)

とあり、日本の人口1.263億人(2019年2月現在)の7.5%とすると、約950万人が予備軍を含め化学物質過敏症対象者ということになります。

そのうち花粉症のように爆発的な患者数になるのではないかと思うとゾッとします。

未だ不明な点が多いが、気管支喘息, アレルギー性鼻炎, アトピー性皮膚炎,蕁麻疹等のいずれかのアレルギー疾患との合併は60~80%と高率である。なお、本邦における一般的なアレルギー疾患有病率は約30%である。

同上

管理人は全くアレルギーはなかったのに化学物質過敏症を発症しましたので、特にアレルギーのある方は要注意です。いつ発症してもおかしくはない病気なので、他人事だとは思わずできるだけ化学物質を避けるようにした方がいいと思います。

マイクロカプセルが入っている柔軟剤を使うということは、化学物質過敏症の人を苦しめるだけではなく、使用者本人が化学物質過敏症を発症する可能性が充分あるということです。

この「マイクロカプセル香害」という本によって、化学物質過敏症という病気をたくさんの人に知ってもらうきっかけになればいいなとつくづく思います。

読後のレビューはこちら→ https://gurezo.com/2019/04/29/cs-10/